(仮訳)臨床上の関心があるSporothrix属3新種、Sporothrix brasiliensisS. globosa、およびS. mexicana
Marimon, R. et al., 2007. Sporothrix brasiliensis, S. globosa, and S. mexicana, Three New Sporothrix Species of Clinical Interest. Journal of Clinical Microbiology. Available at: https://jcm.asm.org/content/jcm/45/10/3198.full.pdf [Accessed May 17, 2019] 【R3-06226】2019/5/17投稿

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3行まとめ

従来Sporothrix schenckiiとして扱われてきた127菌株を検討し、S. brasiliensisS. globosa、およびS. mexicanaの3新種を記載した。
これらの種は単一遺伝子(カルモジュリン)に基づく分子系統解析でそれぞれS. schenckiiと異なる独自の系統を形成し、うち2種がヒトへの感染に関連していた。
これらの種は有色無柄の分生子の有無、30、35、37°Cでの生長、およびスクロース、ラフィノース、リビトールの資化能などの形質により認識された。
Rio de Janeiro, Brazil

(新種)

Sporothrix brasiliensis Marimon, Gené, Cano & Guarro
語源…ブラジル産の
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【よく似た種との区別】
Sporothrix albicans
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
37°Cで生育可能
ラフィノースを資化不能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり有色無柄分生子を形成しない
本種と異なりPDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超える
本種と異なりスクロースを資化可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sporothrix globosa
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
有色無柄分生子を形成する
PDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超えない
ラフィノースを資化不能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり37°Cで生育不能
本種と異なりスクロースを資化可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sporothrix mexicana
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
有色無柄分生子を形成する
37°Cで生育可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超える
本種と異なりスクロースを資化可能
本種と異なりラフィノースを資化可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sporothrix schenckii
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
有色無柄分生子を形成する
PDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超えない
37°Cで生育可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスクロースを資化可能
本種と異なりラフィノースを資化可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Zaragoza, Spain

(新種)

Sporothrix globosa Marimon, Cano, Gené, Sutton, Kawasaki & Guarro
語源…球形の(側生する分生子の形状から)
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【よく似た種との区別】
Sporothrix albicans
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
スクロースを資化可能
ラフィノースを資化不能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり有色無柄分生子を形成しない
本種と異なりPDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超える
本種と異なり37°Cで生育可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sporothrix brasiliensis
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
有色無柄分生子を形成する
PDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超えない
ラフィノースを資化不能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり37°Cで生育可能
本種と異なりスクロースを資化不能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sporothrix mexicana
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
有色無柄分生子を形成する
スクロースを資化可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超える
本種と異なり37°Cで生育可能
本種と異なりラフィノースを資化可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sporothrix schenckii
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
有色無柄分生子を形成する
PDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超えない
スクロースを資化可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり37°Cで生育可能
本種と異なりラフィノースを資化可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Puebla, Mexico

(新種)

Sporothrix mexicana Marimon, Gené, Cano & Guarro
語源…メキシコの
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【よく似た種との区別】
Sporothrix albicans
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
PDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超える
37°Cで生育可能
スクロースを資化可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり有色無柄分生子を形成しない
本種と異なりラフィノースを資化不能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sporothrix brasiliensis
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
有色無柄分生子を形成する
37°Cで生育可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超えない
本種と異なりスクロースを資化不能
本種と異なりラフィノースを資化不能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sporothrix globosa
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
有色無柄分生子を形成する
スクロースを資化可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超えない
本種と異なり37°Cで生育不能
本種と異なりラフィノースを資化不能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sporothrix schenckii
同じSporothrix schenckii複合種に含まれる
有色無柄分生子を形成する
37°Cで生育可能
スクロースを資化可能
ラフィノースを資化可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPDA30°C、21日間の培養でコロニー直径が50 mmを超えない
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される